これ以上ない言葉、「ありがとう」。
これまで4月16日に発生した本震後の高森店の様子を中心にお伝えしてきました。
そんな中、フレイン従業員や応援に来ていただいていたAJSの方が言われていたのが、お客様から頂いた多くの「ありがとう」のことです。
「いらっしゃいませ」に対して「ありがとう」
暗い店内をご案内して「ありがとう」
お買い物カゴをサッカー台に運んで「ありがとう」
お帰りの際にも「ありがとう」
店頭に貼っていた『がんばれ、高森!!』の応援幕に対して「ありがとう」と、従業員の手をとり涙ぐまれたお客様もいらっしゃったと聞きます。
お客様から頂く「ありがとう」、これ以上の言葉があるでしょうか。
まだしばらくは全店的に、商品の入荷状況等でお客様にはご不便をおかけするとは思いますが、いつも支えて下さる地域の皆様に、心からありがとうございます。
地震発生からの記録④
20日(水)、余震は止む気配をみせません。
前日より「楽百市」大津店でも朝9時頃~夕方6時頃までの営業を再開、ですが商品の欠品・入荷困難なまま続けている状態でした。
そんな中、皆の気持ちを和らげたのは、この日朝から高森店の電気が4日ぶりに復旧したことでした。高森店の状況が他店舗の従業員、本部従業員の表情にも明るさをもたらしました。
仮電源による復旧でまだ安定はしない状況のようでしたが、これにより冷蔵・冷凍ケースが使用できるようになりました。依然として水は断水のままでしたが、ご家庭でも調理が可能になり始めるとして、生鮮食品などの仕入を可能な限り再開しました。
これでやっと日常が少しずつ取り戻せる、そういう雰囲気が売場の従業員にも来店されるお客様にも確実に感じられるようになりました。
従業員みんなが、それぞれの持ち場で力を尽くそうとしていました。
また、地震発生直後より本当に多くのお取引先様、スーパーマーケット仲間の企業様方に支えて頂きました。普段よりお付き合いをさせて頂いている皆様のご声援、ご支援にどれだけ励まされたか、やる気を奮い立たせて頂いたか、社長はじめフレイングループ従業員一同、言葉では言い尽くせぬほどの感謝の気持ちでいっぱいです。
21日(木)。高森町は台風の様な、どしゃ降りに見舞われました。なお続く余震、降雨による二次災害も懸念されました。この日、水道が復旧しました。また一歩、日常に近づけましたが、営業時間はいまだ18時頃まで、お客様が今必要とされる商品のニーズも刻々と変化してゆくようです。
22日(金)。雨は一旦やみましたが余震は収まりません。晴れ間は一時的で週末にかけてまた雨の予報。もうこれ以上の被害が発生しないことを切実に毎日祈るのみです。
一方で来店されるお客様の顔に少しずつではありますが、日常を取り戻しつつある安堵の表情がうかがえるようになっていきました。
「地域の皆様の食を守ること」
地域の皆様にとって「いつものお店、いつものフレイン」でありつづける為に、全従業員が一丸となって、ここから再び一歩ずつ着実に歩き出してゆきます。
地震発生からの記録③
なおも断水・停電は続き、物流・交通も滞った状態のまま3日目の18日(月)。
この日も前日同様、高森店では可能な限りの範囲で営業を続けました。
その店頭の軒先に仮設で炊き出し所を用意し、社長が率先してご来店された皆様へお声掛けを始めました。その力強い声に促されるように私達もお声掛けをしました。
18日の炊き出しの様子はフレイン日記『熊本・大分地震発生』をご覧下さい。
翌19日(火)、状況は変わらぬまま4日目の朝がきました。
炊き出しも2日目。子供さんでもお年寄りでも食べやすいのではないか、という社長の提案でこの日は雑炊を用意しました。「あったまって美味しい」「元気になる」等のお言葉をたくさん頂きました。
また、通信も途絶えていたり、スマホ等で情報が入手できない方向けに、新しいライフライン情報もあったほうが良いのでは、ということになり最新の情報を朝ポスター印刷して店頭に掲示をしました。これに対しても、「とても助かる」と紙面を写真に撮って帰られる方も多くいらっしゃったようです。
携帯の充電もままならない為、18日からですが自由に使っていただける電源も店頭に設置しました。
この日は、弊社の加盟するAJSオール日本スーパーマーケット協会(大阪)からも応援に駆けつけて下さり、私達と一緒に炊き出しや店内でのお客様のご案内などをお手伝いしてくださいました。
「地域の皆様の食を守る」スーパーマーケットという場所が、食品や生活用品を販売する事以外にも有事の際には出来る事があり、地域のお客様から必要とされる場所であり続けなければならないと改めて感じました。
19日から営業を一部再開しましたフレイングループの「楽百市」大津店の被災当時の様子です。
玄関付近の天井は剥がれ落ち、看板も一部剥離した状態でした。
店内では、商品が散乱し、割れ物などの破片がそこかしこに飛び散っていました。
店舗の事務所内も使える状態ではありませんでした。
地震発生からの記録②
2日目、17日(日)は12時頃の開店となりました。停電で冷蔵庫も使えない為、日配品など傷んだ可能性のある物は全て処分しました。工事用ライトも前日より大きめのものを入れることができ、明るさは若干ですが確保できました。とはいえ店内の外周通路、バックヤードは暗く、レジも2台のままです。ですが、やはりお客様は食べる物や生活用品を求めていらっしゃいます。前日からレトルト食品、電池、ガスボンベ、トイレットペーパー、紙おむつ、懐中電灯などがまたたく間に空になっていきます。お取引先様の工場も被災され、物流も滞り、すっかり空になった棚に商品を補充すること自体が難しい状態が続きました。
そこでフレインの他店舗からも従業員が自店から商品を運んだり、応援に駆けつけたり、商品部も一丸となり各メーカーさんまで車を直接走らせ、可能な限り商品を高森店に搬入しました。「地域の皆様の食を守ること」この思いは一緒です。
「ここが開いていて良かった。」というお声をたくさん頂きました。少しでもお役に立てて良かった、と逆に力を頂くような気持ちになりました。
自らも被災しているなかで「地域の為に」と開店に奔走した従業員の皆さん、いつもフレインを支えて下さる地域の皆様のおかれている厳しい現状を受け、少しでも栄養のあるものを、温かいものを召し上がって頂きたいとの想いで、社長は高森店店頭での炊き出しを決めたのでした。
地震発生からの記録①
14日(木)夜に発生した地震では、各店、商品の落下などが見られたものの幸いにも弊社では大きな被害は無く、胸をなでおろしていました。その為、あくる15日(金)は、地震の影響で欠品などありましたが全店通常営業を行いました。
しかし16日(土)深夜に発生した本震により高森店が停電、断水。商品も酒の瓶など多数が落下しました。又、同グループの百円ショップ「楽百市」大津店では天井が落ち、商品も散乱、お客様の安全を考慮し、やむをえず一時休業することを決めました。
また、休業には至りませんでしたが、ゆめおぐに店でも壁など損傷、商品も多数落下しました。本部では、全店の従業員の安否確認、被害状況の確認が行われました。
高森店にほど近い周辺地域では、数多く報道されてもいましたが土砂崩れ、橋の崩落等による相次ぐ主要道路の寸断、高速道路通行止め、空港・JRの運休。それに加え停電、断水、多数の建物の倒壊など最悪の状況でした。これら相次ぐ被害により数多くの人命が失われた事は悲しみに堪えません。
続く余震、倒壊のおそれがある自宅から避難する住民の方々。
いつ終わるとも知れない不安の毎日。
そうした中で、いま私達に出来ることとは、使命は何か、それは「地域の皆様の食を守ること」これに他なりません。
その思いひとつで、高森店では16日(土)朝、自らも被災しているなか店長以下、従業員が集まり開店に向けて動き始めたのです。
従業員のご家族の協力も得、まずは発電機をお借りし、レジ2台をなんとか稼動させられる状態になったので午後13時30分頃、店を開けることができました。日中とはいえ、工事用のライトでは店内は薄暗く、「足元にお気をつけ下さい」と声かけをしながらの開店となったのです。
周辺に他に開いている店舗も無く、この時すでに高森店の駐車場には開店を待たれているお客様や、広い場所ということで一時避難的にいらしていた方もおられたようです。
こうして夕方、日没まで営業しました。